「なぜ大きくしないんですか」「人を雇わないんですか」——ひとりで会社を回していると、たまにそう聞かれます。大きくする道もあるなかで、あえてひとりを選ぶ。その理由を、私自身の考えとして整理しておきます。正解の話ではなく、私はこう選んでいるという話です。
ひとりは「できない」ではなく「選んだ」
まず、ひとりで回すのは「大きくできないから仕方なく」ではありません。私にとっては、速さと自由を優先した結果の選択です。人を増やして規模を追う道もあると分かったうえで、小さく身軽に回すほうを選んでいます。
ひとりを選ぶ理由を、先に並べておきます。
- 相談も承認も要らず、思いついたその場で方向を変えられる
- 働く時間も休む時間も、自分で決められる
- 固定費が軽いほど、方向を変えるのは楽になる
- 仕事の波が来ても、小さく回すぶん持ちこたえやすい
- ひとりが唯一の正解ではない、という前提は忘れない
決めるのが速い
ひとりのいちばんの利点は、意思決定の速さだと感じています。相談も承認も要らず、思いついたその場で方向を変えられる。小さいからこそ、状況の変化に小回りが効きます。規模が大きいほど、動かすのに時間とエネルギーが要る——それが悪いわけではありませんが、私は速く動けるほうを取りたいのです。
時間の使い方を、自分で決められる
働く時間も、休む時間も、力を入れる仕事も、自分で決められる。これはひとりで回すことの、いちばん静かで大きな利点だと思っています。誰かの予定に合わせて一日が決まるのではなく、自分の価値観に沿って時間を配れる。私はここに、規模では得にくい豊かさを感じています。
身軽さは、コストの軽さでもある
人を増やすと、給与だけでなく社会保険や固定費など、毎月決まって出ていくものが増えます。それ自体は事業が育つうえで自然なことですが、固定費が軽いほど、方向を変えるのは楽です。ひとりでいると、この身軽さを保てます。仕事の波が来ても、小さく回しているぶん持ちこたえやすい。私はこの身軽さを、安定の一種だと捉えています。
景気が悪いと仕事がなくなる、とよく言われます。私は、そう決まっているとは考えていません。規模が小さいぶん、必要とされる小さな仕事を拾って回していける面もあると感じています。ただ、これは保証ではなく、あくまで私の実感です。
ひとりが、唯一の正解ではない
ここまで書いておいてなんですが、ひとりが誰にとっても正解というわけではありません。大きな仕組みや組織でこそ力を発揮する人もいます。向き不向きがあり、どちらが上ということもありません。この記事は「ひとりを選ぶ理由の一例」として読んでもらえたらと思います。
MEEの場合
私は、規模を大きくすることより、「小さく、速く、身軽に」回すほうが、自分の性分にも暮らしにも合っていると感じています。手元に残るお金と、自分で使える時間のバランス。そこを大事にしたいから、ひとりを選んでいます。この考え方の背骨にあるのが、人を増やさず、仕組みを増やすという捉え方です。
まとめ
ひとりで会社を回すのは、大きくできないからではなく、速さと自由を選んだ結果です。意思決定が速く、時間を自分で決められ、固定費を軽く保てる。ただし、ひとりが唯一の正解ではありません。合う人にとっての、ひとつの選び方です。私は、この身軽さが自分に合っていると考えています。